塗装技能士は、各都道府県の職業開発能力協会が主体となり実施する技能検定の合格者に付与される国家資格です。塗装に関する知識と技術を持つ方にのみ与えられ、資格取得者は塗装工事の専任技術者として働くことができます。

塗装技能士の試験は学科と実技で構成され、三級、二級、一級と等級が上がるごとにその内容は難しくなります。三級は実務経験不要で受験可能ですが、二級は二年以上の実務経験もしくは三級を合格した方が受験資格を得ることができます。一級はさらに厳しく、実務経験は必須です。専門高校や専修学校卒業者は六年以上、三級合格者は四年以上、二級合格者は二年以上の実務経験を必要とするなど、条件が細かく決められています。

検定の内容は多岐にわたり、三級の学科試験では塗装法の種類や塗装作業における養生方法、材料や安全衛生に関することなどが問われます。実技試験では、選択科目の素地調整と塗装作業を行います。二級は三級の学科試験に色彩・関係法規が加わり、実技試験には膜厚及び塗り色の判定と塗膜の修整が追加。一級の学科試験は、木工塗装用の塗料の用途や建築塗装の工程、木工塗装用の機械の種類及び使用方法など、より専門的なことが問われる内容になります。

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